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福島プロジェクトの開始

2012年7月14日に山梨にてダイアン1をリーダ ーに迎えてクラシズムのワークショップが開かれました。私は、去年の3月11日以来飛ぶように忙しく、また 恐怖に震えている自分を少しでも楽にしたいと参加を決めました。

私は、福島で生まれ、福島から一度も居を移すこと なく過ごしていました。2011年3月11日の東日本大震災 による福島の原子力発電の爆発それに伴う放射能汚染は、政府の避難地域に指定されていない私の住んでい た福島市にとってもまだまだ汚染は1年以上たっても通常値の10倍はあります。

福島からの自主避難者は多く、残った人との軋轢やまた避難した人同士や残った人同士の中での放射能に対する考え方の相違、除染に対する考え方の違いやこれからの放射能による影響の考え方の違いや食料のこと生産者 (福島は農家の人が数多く暮らしています)のこと、分断する材料は山ほどあります。個人個人が自分の道を模索 しているような状態の中にいます。その中で私は、小さい孫のために嫁と一緒に隣の県の山形県で暮らすことを決め2011年5月1日からそこで暮らしています。

名古屋の友人からの強い勧めもありワークショップ に参加することに決めた私ですが、久しぶり4,5年ぶり のワークショップ参加だし、震災後不安感も強くありま したから、自分を元気づけるために最低でも一人の人は 私に『福島大変だったね』とハグをしてくれると信じて 参加しました。ところが期待は見事に裏切られました。 1日目を過ごした後、様々な人の助けを得て、ダイアン にも話すことができ、デモンストレーションでみんなに聞いてもらうことができました。

この再評価カウンセリングは聞きあうことで平和をもたらし、聞きあうことで人と人とが本当の意味で仲 良くなれると本気で言っているようです。だったら福島の本当にひどい現状をニュースや新聞や雑誌で見て知っているなら、『福島の話を聞くよ』って誰かが言 ってくれるだろうと思っていました。あの3月11日後に海外からワンウエイで話を聞くと電話があったと聞いていたから、聞いてもらった人たちが私たちの話しを聞くと言ってくれてもいいんじゃないかと思いました。福島はあの状況の中で少なくとも私は、自分が今後どのように生活するか、どうするかで精一杯で海外と電話でつながる余裕もなかったけど今ならみんなに助けてって言えるから、電話で1分でもいいから『聞くよ』っていう声が聞きたいと思った。

ダイアンがデモで話を聞いてくれた後、本当にひどい状況が分かる中にいるときは、電話じゃなくて人に来てもらって会って聞いてもらったほうが良いと言ってくれ て、福島プロジェクトがスタートしました。

福島プロジェクトにクライエントとして参加するのは私と福島のリーダーシップを取っているよっち2と山形在住だけど福島の避難者支援をずっとやり続けている ひろぴぃとあっこ3の4人です。あっことひろぴぃは毎日のように福島からの避難者の話を聞き続けているので、この2人には支援が必要であると思ったのです。それに最初から福島でやるというのは私自身怖かったかし れません。なぜなら福島はいまだに通常の線量の10倍はあり、またどこにホットスポットがあるか分からず、福島の人が嫌われたり差別を受ける話も聞いていたので福島にはみんなに来てもらえないのではないかという恐怖が私の中にありました。  

あっこやまこ4のすばらしいオーガナイズで9月22日23日関東から8人のカウンセラーが山形に来てくれました。2日間で4人が6人のカウンセラーから45分を1日に3回もらいました。  

災害が起きたときに何とか助けようと炊き出しや支援物資を送ったりもするでしょう。でもただ話を聞きに来てもらうというのは飢えているわけじゃないしなんと贅沢なことだと感じていました。自分で助けてと言っておきながら、本当に来てくれたことに感動していたので す。確かに聞きあうことで助け合う社会のほんの一粒がそこにあったから。大変な状況の中にいる人の声に耳を傾けようとした人がいてくれたのです。しかも自分のお金を払って…。

目の前にいるのはもちろんすばらしいカウンセラーであり、優しく愛すべき人間ではあるけれどその中に恐れや恥ずかしさ、戸惑いが見て取れました。そのことにも感動しています。本当に私と同じ人間として寄り添おうと来てくれたと思うから…。  

私は、それでも泣き続け自分の中では大きな再評価が生まれました。一瞬だけど福島に戻っても(毎週帰っても)、胸がえぐれるように悲しく辛く思わないで福島の子どもたちを見たり、福島の友人の話を聞けるだろうな と思いました。一瞬でも自分の辛さや苦しさとは別だと感じれたことも良かったです。  

1週間後福島に帰りました。除染や帰還困難区域からの避難者の支援の話を友人がしていました。まだまだ福島は毎日のように原発や放射能と隣りあわせで暮らしています。福島を終わりにしないで、福島を忘れないで、福島に住む人達から目をそらさないで、福島から避難し た人たちの思いに思いをはせて福島を支援し続けてほしいと切に願っています。

神野愛子

日本、山形

英訳:エマ・パーカー、安積遊歩


1 ダイアン・シスク、再評価カウンセリングコミュニティの国際照会者代理

2 春山芳子

3 佐藤ひろし、遠藤暁子

4 雨宮まこ、北関東エリアの地域照会者代理


Last modified: 2019-05-02 14:41:35+00